2008 Fiscal Year Annual Research Report
伴性劣性ジストニアパーキンソニズムの原因遺伝子N-TAF1に関する機能解析
Project/Area Number |
20790266
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
牧野 悟士 Shiga University of Medical Science, 分子神経科学研究センター, 非常勤研究員 (30423403)
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Keywords | 遺伝子 / 核酸 / 脳・神経 / 発現制御 |
Research Abstract |
申請者は、ヒトTAF1(TATA box binding protein-associated factor 1)の神経細胞特異的なアイソフォーム(N-TAF1)を見出し、伴性劣性ジストニアパーキンソニズム(XDP/DYT3)の原因遺伝子であることを報告した。TAF1が基本転写因子TFIID複合体の最大のサブユニットであり、多くの組織で普遍的な発現様式および機能を持つと考えられていたことに対して、N-TAF1は組織特異的な調節を受け、神経細胞の生存に必須の機能を持つ可能性があることは興味深い。そこで本研究では、神経細胞においてN-TAF1がもつ役割の詳細を明らかにすることを目的として、1)マウス胚発生期におけるN-TAF1の発現パターンを分子組織学的な手法によって詳細に調べるとともに、2)N-TAF1をノックダウンまたは過剰発現させた培養細胞株を用いたマイクロアレイ解析を行うことによってN-TAF1が発現制御に関与する遺伝子を網羅的に同定することを計画した。初年度には、脳神経系の発生過程におけるN-TAF1の発現パターンと機能を解析するために、マウスの各発生ステージごとに初期胚から老齢個体を含む成体脳組織までを対象として、遺伝子発現定量解析を行った。TAF1についても同様の実験を行い、結果を比較した。次に、N-TAF1の発現変化に応じた遺伝子発現プロファイリングに向けて、各種発現コンストラクトの構築を行った。
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