2009 Fiscal Year Annual Research Report
子宮頸部HPV関連腺癌と非関連腺癌における癌抑制遺伝子の動態
Project/Area Number |
20790273
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
刑部 光正 Yamagata University, 医学部, 助教 (60400561)
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Keywords | 病理学 / 癌 / ウイルス / 子宮頸部腺癌 |
Research Abstract |
1.研究材料 データベースから子宮頸部粘液性腺癌17例、類内膜腺癌11例、明細胞腺癌2例の手術検体を選出した。分子病理学的検討には、それぞれの病理組織標本用ホルマリン固定パラフィン包埋ブロックからマイクロダイゼクションによりDNAを抽出し、研究材料とした。 2.HPVの有無の確認とタイピング 1.で抽出したDNA溶液に対して、PCR-RFLP法及びMultiplex PCR法によりHPVの検出とタイピングを行い、両法で検出されたものをHPV陽性とした。結果:30例中11例でHPVが検出された。亜型の内訳としては16型が3例、18型が8例であった。なお、各組織亜型およびHPVの亜型に特徴は見いだせなかった。 3.APC遺伝子の変異、メチル化およびp53遺伝子の変異 1.で抽出したDNA溶液に対して、PCR-SSCP法及びダイレクトシークエンス法により遺伝子変異の有無を検討した。また、1. のDNA溶液をbisulfite処理し、MSP法を用いてAPC遺伝子プロモーター領域のメチル化の有無を検討した。結果:APC遺伝子およびp53遺伝子の変異はそれぞれ4例に認められるのみであった。また、APC遺伝子のプロモーター領域のメチル化は11例に検出された。 4.APC, p53, pRb, p16^<INK4a>蛋白の発現異常 それぞれ免疫組織化学的に発現を検討した。結果:pRb蛋白発現低下とp16^<INK4a>蛋白の過剰発現が、HPVの有無と有意な相関を示した。 5.はとめ 子宮頸部腺癌は、扁平上皮癌と比較し発癌への関与低く、HPV非関連癌の発癌は、先に我々が報告した外陰癌と同様に複合的な遺伝子異常が発癌に関与するものと考えられる。
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Research Products
(1 results)