2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成・骨吸収に関与するおとり受容体の解析:前立腺癌とその骨転移における役割
Project/Area Number |
20790283
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
近藤 武史 Kobe University, 大学院・医学研究科, 助教 (20335441)
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Keywords | BAMBI / TGF-β / BMP / pseudoreceptor |
Research Abstract |
BMP(Bone Morphogenetic protein : 骨形成因子)は、骨形成・骨芽細胞分化に重要なサイトカインである。BMP and adivin membrane-bound inhibitor(以下BAMBI)は、TGF-β/BMP type I受容体類似の膜貫通型の糖蛋白であり、キナーゼ領域を有さないためBMPやTGF-βの偽受容体pseudoreceptorとして機能する。今年度は、骨化及び骨芽細胞分化におけるBAMBlの役割をin vitroで細胞株を用いて検討した。まず、マウスBAMBIプロモータ領域の一部をクローニングすることに成功し、その構造解析を進めた。次にマウスBAMBI遺伝子の転写開始部位を5'-RACE法にて決定した。次に骨芽細胞の分化段階でBAMBI発現がどう変化するかを検討するために、C2C12筋芽細胞をBMP-2にて処理し骨芽細胞に分化させ、この間のBAMBI mRNA発現の変化をrealtime PCR法にて検討した。骨芽細胞への分化と共にBAMBI発現が著明に上昇するという結果を得た。マウスBAMBI遺伝子上流領域を用いてST2細胞に一時導入してpromoter活性を検討し、TGF-β、BMP-2、LiCl(β-cateninシグナルのagonist)LY294002(β-cateninシグナルの阻害剤)等の薬剤で処理し、プロモータ活性の変化を調べ、TGF-β/BMPシグナル系及びβ-cateninシグナル系の双方の影響を受けることを示した。なお、本研究成果の一端を国内の学会において発表した。
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Research Products
(5 results)