2009 Fiscal Year Annual Research Report
Toll-like receptor 10のリガンド探索および機能解析
Project/Area Number |
20790342
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
清水 隆 Kurume University, 医学部, 助教 (40320155)
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Keywords | Toll-like receptor(TLR) / リポプロテイン / マイコプラズマ / Helicobacter pyroli |
Research Abstract |
Toll-like receptor(TLR)は、細菌の様々な菌体成分を認識し、炎症反応を誘導する。TLR1からTLR11までが報告されているが、TLR10はいまだにそのリガンドや機能が明らかとなっていない。前年度の研究からTLR10はMycoplasmaのリポプロテインを認識し、リポプロテインがTLR2に認識されて起こる炎症誘導を阻害することが示唆された。本年度はTLR10の機能を解析するためにsiRNAによるノックダウンを試みたが、THP-1細胞、293T細胞においてTLR10をノックダウンするに至らなかった。またリポプロテインとTLR10の結合を表面プラズモン共鳴センサーで測定するためにFLAGタグをつけたTLR10を発現させたが、解析に必要な十分な収量を得ることが出来なかった。 M.pneumoniaeの生菌がTLR2非依存的な経路でTNF-αやIL-1βを誘導することが明らかとなったため、TLR10の関与を検討した。IL-1βの誘導はinflammasomeに依存的で、TLR10に非依存的であった。TNF-αの誘導にTLR10が関与しているかを現在検討中である。 Helicobacter pyroliは胃潰瘍などの炎症を起こすが、H.pyroliのLPSには炎症誘導能はなく、炎症誘導因子はわかっていない。我々はH.pyroliのリポプロテインがTLR2を介し炎症を誘導することを見出した。またMycoplasmaのリポプロテインと同様にTLR10はこのリポプロテインによるTLR2からの炎症誘導を阻害した。
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