2009 Fiscal Year Annual Research Report
リンパ球におけるmDiaファミリー蛋白質の包括的機能解析
Project/Area Number |
20790372
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坂田 大治 Kyoto University, 医学研究科, 研究員 (70456870)
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Keywords | mDia / アクチン / リンパ球 / 免疫 / 遺伝子欠損マウス / 細胞遊走 / 細胞骨格 / アレルギー |
Research Abstract |
(1) mDia1欠損マウスでの免疫反応の解析 病態時のmDia1の役割を解析するため、野生型マウス及びmDia1欠損マウスに対してブレオマイシン誘導性の肺繊維症モデルを適用して、その表現系を解析した。ハイドロキシプロリンを指標に肺でのコラーゲン産生(繊維化)を定量した結果、mDia1欠損マウスでは野生型と比較して繊維化が低下するという予備的結果を得ている。このモデルは炎症の過程と繊維化の過程に分けて考えられるため、どの過程にmDia1が関与するのか現在検討中である。また、平行してOVA誘導性の喘息モデルを立ち上げ、同様にmDia1欠損マウスの表現系の解析を行っている最中である。 (2) mDia2欠損マウス及びmDia1・3二重欠損マウスの解析 当初の計画では平成20年7月にはmDia2欠損マウスの作出を完了し、C57BL/6マウスへの戻し交配を行い、平成21年度6月上旬以降には、このマウスの解析を開始する予定であった。しかし、mDia2欠損マウスの作出は完了したものの解析を開始するに十分な匹数及び戻し交配を完了させるに至らず、当該マウスの解析はできていない。 また、mDia2欠損マウスの解析が十分にできない場合、mDia1/3二重欠損マウスの解析を行う計画であったが、mDia1及びmDia3単独欠損マウスが正常に誕生するのに対して、mDia1/3二重欠損マウスは極めて誕生し難いことが判明した。誕生したmDia1/3二重欠損マウスでは、野生型マウスと比較して明らかな体長の縮小を認め、ナイーブ状態での白血球数(特に好中球)増大、胸腺萎縮、脾臓炎症を示すなど、多数の興味深い免疫関連異常を認めた。しかし、産仔がほとんど得られないという表現系の事情により、現在のところ、これ以上の解析は進んでいない。
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[Journal Article] Prostaglandin F2α-FP signaling facilitates bleomycin-induced pulmonary fibrosis independently TGF-β2009
Author(s)
Oga T., Matsuoka T., Yao C., Nonomura K., Kitaoka S., Sakata D., Kita Y., Tanizawa K., Taguchi Y., Chin K., Mishima M., Shimizu T., Narumiya S.
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Journal Title
Nature Medicine 15
Pages: 1426-1430
Peer Reviewed
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