2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20790379
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
中平 雅清 Hyogo College of Medicine, 医学部, 助教 (60454758)
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Keywords | 免疫学 / アレルギー・ぜんそく / シグナル伝達 / 発現制御 |
Research Abstract |
平成20年度の研究活動によって、Super Th1細胞におけるIl13発現にはStat6で誘導されたGata3が必要である可能性が示唆された。そこで平成21年度はSuper Th1細胞におけるGata3発現に焦点を当て、そのIl13発現に対する作用とGata3発現誘導シグナル経路の解析を行った。 まず、Th1細胞にsiRNAを導入することによってGata3発現をノックダウンし、Super Th1細胞誘導刺激後のIl13発現の変化を検討した。Gata3 mRNA、タンパクの両発現を減少させると、Il13 mRNA発現は著明に減少し、flowcytometryによる解析でもIFN-γ^+IL-13^+のSuper Th1細胞の出現頻度の著明な減少が確認された。以上のことから、Super Th1細胞におけるIl13発現にはGata3が必須の転写因子あることが明らかになった。又、Il13遺伝子座へのGata3タンパクの結合をChIP assayによって確認したところ、Super Th1細胞ではTh2細胞と同様にIl13遺伝子上流のCGRE配列への結合が観察された。次に、Super Th1細胞におけるGata3発現誘導シグナルを明らかにした。Il4欠損Th1細胞にIL-18を用いてSuper Th1細胞誘導刺激を行ってもIl13発現は見られなかった。しかし、この細胞に外来性IL-4を加えてSuper Th1細胞誘導刺激を行うとGata3発現が相乗的に上昇し、野生型と同レベルにまで回復した。このGata3発現の回復に合わせて、Il13発現も野生型レベルにまで回復した。 これらのことから、平成20年度におけるStat6欠損細胞における解析結果と合わせると、Super Th1誘導刺激はIL-4と協調してTh1細胞に作用し、Stat6の活性化を経てGata3を誘導し、このGata3がTh1細胞にIl13発現能力を付与することが明らかになった。
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Research Products
(2 results)