2008 Fiscal Year Annual Research Report
パイエル板上皮-リンパ球間クロストークによるM細胞分化誘導機構の解明
Project/Area Number |
20790383
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
長谷 耕二 The Institute of Physical and Chemical Research, 免疫系構築研究チーム, 研究員 (20359714)
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Keywords | M細胞 / パイエル板 / 上皮細胞 / CD11c+B細胞 |
Research Abstract |
これまでの報告から、M細胞は、リンパ濾胞内の免疫系細胞と相互作用することにより分化すると考えられる。しかしながらリンパ濾胞内のどのような細胞種がM細胞インデューサーとしそ機能するかは分かっていない。そこで本研究ではM細胞インデューサーの同定とその性状解析を行った。M細胞が減少しているCCR6欠損マウスと野生型マウスのパイエル板より免疫系細胞を調整し、FACS解析を行ったところ、CCR6欠損マウスのパイエル板ではCD11c+CD19+細胞が著しく減少していた。このCD11c+CD19+細胞がB細胞系列に属するかどうかを調べるために、FACSソーティングを行った後にmRNAを抽出し、RT-PCRによってBCR遺伝子の再編成の有無を確認した。その結果、対象として測定したCD11c-B細胞と同様に、CD11c+CD19+細胞においてもBCR遺伝子の再編成が確認できたことから、本細胞はB細胞系列に属することが分かった。CD11c+B細胞はCCR6を高発現しており、パイエル板上皮によって産生されるCCL20によって上皮直下へ遊走する。野生型マウスよりCD11c+B細胞を単離して、CCR6欠損マウスへ移入するとM細胞の数が有意に増加したことから、本細胞はM細胞の誘導において重要な役割を果たすことを明らかとした。
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Research Products
(5 results)