2009 Fiscal Year Annual Research Report
救急初期診療に必要な侵襲的手技のためのマネキンと屍体による臨床解剖学教育の開発
Project/Area Number |
20790393
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山崎 元靖 Keio University, 医学部, 共同研究員 (00296716)
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Keywords | 医学教育 / 臨床解剖学 / シミュレーション / 屍体 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、初期臨床研修医、後期研修医を対象に外科的気道確保(輸状甲状靱帯穿刺・切開、気管切開)の講習会を開催した。座学による解剖と手技の説明の後、実際に手技に用いる医療器具を使用しながら、ホルマリン固定した屍体に外科的気道確保を行い、各手技に必要な臨床解剖学の知識を学んだ。受講者への聞き取り調査から、本講習会は外科的気道確保を行うための解剖を学ぶために、特に未経験者や経験の少ない者に対して有用であることが示唆されたが、一方、ホルマリン固定による変成のため皮膚が硬化し、他の部位の解剖や身体の深部の解剖に関しては臨床との乖離があり、学習が困難であることが示唆された。そのため、未固定新鮮個体を用いて胸腹部の臨床解剖学講習会を行った。指導者は日本救急医学会指導医3名、受講者は初期研修医1人、後期研修医2人、肝臓や脾臓等の実質臓器の解剖、および開胸・開腹による視野の確認などについては非常に有用であったが、腸管、とくに下部消化管に関しては壊死や腐敗臭、腸管壁の菲薄化のために非常に解剖の確認は困難であった。また、冷蔵保存のため、長時間の解剖の実施は困難であった。ただし、膜解剖の理解、開胸開腹などの良好な視野を得ることができる展開を行うことによって、緊急止血術などに必要な解剖学的知識を習得することには、実際の臨床の場では経験すことが少なく、かつホルマリン固定後であると献体が硬化するため困難であり、未固定献体による学習は有用であると考えられた。
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Research Products
(1 results)