2009 Fiscal Year Annual Research Report
医学生の臨床能力を高める効果的教育法の開発とその評価
Project/Area Number |
20790395
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
菅沼 太陽 Tokyo Women's Medical University, 医学部・医学教育学, 助教 (00328379)
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Keywords | 臨床能力 / TBLテュートリアル / PBLテユートリアル / コンピューターテスティング |
Research Abstract |
総合判断能力の教育法の改善 臨床推論problem-based learning(PBL)はTeam-based learning(TBL)に基づく学習方法で、テスト、討論、講義を組み合わせて実施する.平成20年度で実施した臨床推論PBLの改善点として自己評価と他者評価を導入した.平成21年度11月と12月に一課題を4セッション実施し,2課題(計8回)の臨床推論PBLを実施した.実施時期について前年度は,6月と11月で逢ったのに対し,今年度は臨床実習の近い時期にまとめて実施するよう変更した.実施後のアンケートではPBLテユートリアルに比べ,臨床的な課題を専門知識のある教員が教えてくれる点を学生が評価した.また新たに導入した他者評価と従来の自己評価とを比較すると,自己評価が低く他者へ高い評価をする学生が多かった.さらにこれらの評価をテキストマイニングなどの手法を用いて解析する必要がある. 総合判断能力の測定 TBLに基づく学習方法の実施により、学生が医師の総合的判断能力を獲得したことを明らかにするため、Problem-solving ability test(P-SAT)によって、TBLによる学習群と非学習群の能力値を比較した.P-SATは東京女子医科大学が独自に開発したComputer-Basedテストである.臨床推論能力測定臨床推論PBL実施群と非実施群ではP-SATの結果は変わらなかった.P-SATの問題特異的な効果も考えられる.さらに総合判断能力を獲得するためiPodによる問題を配信し,解答させるシステムを作成中である.8回の臨床推論PBLだけでは,医師の総合的判断能力を獲得することが困難であるため,常時臨床推論PBLに近い環境を学生に提供できるシステムの開発に着手した.
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