2008 Fiscal Year Annual Research Report
リハビリテーション学生の臨地実習における心理・社会的ストレスに関する調査研究
Project/Area Number |
20790396
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Research Institution | Nishikyushu University |
Principal Investigator |
坂元 陽子 Nishikyushu University, リハビリテーション学部, 助教 (10454943)
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Keywords | 臨地実習 / 理学療法士 / 作業療法士 / 心理社会的ストレス / ストレス耐性低下度 / 実習中の体験 |
Research Abstract |
本年度は1週間の実習前後のストレス度・実習中の体験について調査を行なった。目的は、実習によるストレス度変化や、実習の満足度等に影響を与える要素の分析である。調査には「IMPS(心理社会的ストレス度調査)、「IMST(ストレス耐性低下度調査)」および研究代表者が作成した「実習中体験調査」を用いた。対象はA大リハビリテーション学部理学療法専攻の1・2年次学生153名である(うち、1年次生82名、2年次生71名)。調査時期は定期試験など特別な行事のない平常時(平成20年12月)と、一週間の実習直後(平成21年2月末〜3月上旬)である。平常時には前述のIMPSとIMSTの2調査、実習直後はIMPS、IMST、実習中体験調査の3調査を実施した。アンケートの回収率であるが、平常時調査は97.4%(149名)、実習直後調査は81%(124名)であった。結果であるが、IMPSならびにIMSTにおいては平常時と実習直後のスコアに有意差はなく、主観ストレスは2年生において、実習直後の方がストレスを感じているという結果が得られた。次に、実習中体験調査において、実習全体の「満足度」「達成感」「きつさ・しんどさ」「学べたと感じたか」の4項目をそれぞれ従属変数、IMPSならびにIMSTの合計点、主観的ストレス度、実習中体験調査の下位項目等の計11項目を独立変数として重回帰分析を行った。その結果、1年生においては「満足度」「達成度」には実習指導者以外の職員(医師や看護師など)が影響を与えていた。2年生においては「満足度]「達成感」「学べだと感じたか」の3項目において、実習指導者が影響を与えているという結果となり、同じ1週間の実習期間でも学年によって差異がみられた。
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