2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20790399
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中富 克己 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (90457531)
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Keywords | 肺気腫 / 一塩基多型(SNPs) / 候補遺伝子アプローチ法 / 相関解析 / 症例-対照研究 / 遺伝子診断法 |
Research Abstract |
長崎大学病院およびその関連病院において,新たに肺気腫と診断された患者71名と年齢と性別をマッチングさせた健常者72名を対象に候補遺伝子アプローチ法による相関解析を行った。候補遺伝子として血管内皮細胞増殖因子であるP1GF遺伝子,転写因子であるSmad2, HIF1α, MTF1, CEBPAの4つの遺伝子,抗酸化酵素であるSOD1, SOD2, SOD3, SRXN1の4つの遺伝子,および小胞体ストレス関連遺伝子であるCHOP遺伝子の計10個の多型解析を行い,肺気腫患者群と健常者群間で多型の出現頻度の有意差検定を行った。 P1GF遺伝子内の2つのtag single nucleotide polymorphisms(tag SNPs)を多型解析した。rs8185 A>G SNPにおいて,A alleleおよびA/A genotypeの出現頻度は健常者群と比べて肺気腫患者群で有意に高く(P=0.024とP=0.010, odds ratio=2.599),肺気腫感受性遺伝子の一つであるごとが示唆された。 また,MTF1内の4つのtag SNPsを多型解析した結果,rs473279 G>A SNPの出現頻度は健常者群と比べて肺気腫患者群で有意に高く(P=0.029とP=0.028, odds ratio=5.738),この遺伝子も肺気腫感受性遺伝子の一つであることが示唆された。 現在,有意差を認めた肺気腫感受性遺伝子の多型を組み合わせて,肺気腫の発症が予測でき,かつ高感度で,高特異度および高オッズ比を示す遺伝子診断法を同定している。
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Research Products
(3 results)