2008 Fiscal Year Annual Research Report
緑膿菌の抗菌薬耐性に関わる外膜蛋白質変異の迅速検査法の開発とサーベイランスの実践
Project/Area Number |
20790413
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
堀井 俊伸 Tottori University, 医学部, 准教授 (80283430)
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Keywords | 緑膿菌 / カルバペネム系薬 / 外膜タンパク質 / 抗菌薬耐性 / OprD / OprM |
Research Abstract |
緑膿菌Pseudomonas aeruginosaにおいて, 抗菌薬耐性は治療を困難にさせるだけでなく病院感染症のアウトブレイクの原因となる頻度を高くする。なかでも, 外膜タンパク質であるOprD/OprMの変異はP. aeruginosaにおけるカルバペネム系薬耐性の主な機序の一つであるが, 現在のところ, これを日常診療の臨床検査で検出することは不可能である。そこで, 今回, OprD/OprM変異をタンパク質レベルで定量または定性するための測定系を構築し, 最終的には, 迅速かつ簡便で臨床応用が可能な測定系として完成させることを目的に研究を行うこととした。さらに, 構築した検出系を用いてOprD/OprM変異によるP. aeruginosaのカルバペネム系薬耐性の分布状況を明らかにするための疫学的解析(サーベイランス)をできるだけ規模を大きくして行い, 適切な抗菌薬療法を推進するためのエビデンスを得ることも視野に入れた研究を展開する。 平成20年度は, カルバペネム系薬耐性にOprD/OprM変異を高敏感度かつ特異的に検出することを可能とする抗体のスクリーニングならびに検出条件の適正化の検討を重ねた。ウェスタンブロット法による検出糸では, 高速免疫染色装置を導入することなどにより検出時間の大幅な短縮を可能とした。一方, ELISA系による検出系については現在のところ条件を最適化するまでに至っていないが, 継続して条件検討を進めている。また, 同時に, これまでに構築した外膜タンパク質の抽出法についての工夫や改良を行った。とくに, 簡便性と迅速性を高めるための検討を重ね, 抽出法の諸条件の特性を明らかにした。
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Research Products
(4 results)