2010 Fiscal Year Annual Research Report
ワークプレイス・トラウマの心理社会的影響並びに予防法・介入法に関する実証的研究
Project/Area Number |
20790429
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
大岡 由佳 武庫川女子大学, 文学部, 講師 (10469364)
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Keywords | ストレス / トラウマ / 職場 / 医療福祉 |
Research Abstract |
ワークプレイス・トラウマの問題は、自らの職務遂行中に遭遇する出来事によって引き起こされるトラウマ(心的外傷)を指すが、消防隊員や警察官、看護職員をはじめとするヒューマンサービス業において注目されてきた。本研究では、上記研究を発展させる形で、労働者の職場における心的外傷(ワークプレイス・トラウマ)によって被る心理社会的影響を特定し、その予防法並びに介入法について検証していくことを主眼においている。本研究の最終目標は、1.ワークプレイス・トラウマの発生要因の特定、2.ワークプレイス・トラウマが及ぼす影響と就労状況の関連性の検討、3.ワークプレイス・トラウマの予防法と介入法の検証を行うことである。 平成22年度においては、ワークプレイス・トラウマの研究対象分野として、障害者福祉施設職員のワークプレイス・トラウマを検討した。22年度前半は質的調査として、障害者福祉施設職員の管理職、中間管理職、若手職員に分けてインタビューを行った。22年度後半では量的調査として、2府県の障害者施設職員1173名からアンケート調査の回答を得て、その結果をまとめた。その結果、職場のトラウマとしては、いじめやパワハラ、セクハラがもっともトラウマ症状を引き起こす結果となっていた。また、そのトラウマの影響は、長時間労働等の過酷な就労状況と密接に絡み合い、精神的不健康像を示す結果となっていた。実際、今回の調査では、職員の62%が心身の全般的健康の高リスク群に位置していたのである。これらの職員が休職や離職に至ることは容易に想定ができる状況であった。平成23年度は、これらの結果を踏まえ、障害者福祉現場に焦点をあてて、これらの精神的不健康状態に対する予防法と介入法の検証を行う予定である。
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Research Products
(4 results)