2009 Fiscal Year Annual Research Report
新しい喫煙依存度簡易質問票日本語版の作成と有効性・信頼性に関する研究
Project/Area Number |
20790444
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
神田 秀幸 Fukushima Medical University, 医学部, 講師 (80294370)
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Keywords | Hooked on Nicotine Checklist (HONC) / 有効性 / 尿中ニコチン / 呼気中一酸化炭素濃度 / ニコチン依存状態 |
Research Abstract |
簡便な新たなニコチン依存のスクリーニングテストとしてHooked on Nicotine Checklist (HONC)をわが国に導入するため当該研究を行い、平成21年度には昨年度開発したHONC日本語版の有効性に関する検討を行った。 調査対象者は男性喫煙者46人のうち、協力の得られた対象44人に対してHONC質問票日本語版を実施した。調査は、同社の定期健診の数日前にHONC質問票日本語版試案を配布し、健診時に回収した。作成したHONC質問票日本語版を用いて、Yesに該当する各項目を各1点とし、合計によりニコチン依存をスコア化した(0-10点)。また健診時に毛髪中ニコチン、尿中ニコチン、呼気中の一酸化炭素(CO)濃度を測定した。毛髪中のニコチンの測定は、HPLC/UV(260nm)法で測定した。採取した尿はNicCheck I Test Stripsを用いて、尿中のニコチンおよびその代謝物を定性的に測定した。呼気COは、マイクロスモーカライザーを用いて測定した。HONC質問票日本語版の有効性の評価は、HONCスコアと、それぞれ毛髪中のニコチン、尿中のニコチンおよびその代謝物、呼気中CO濃度を比較検討し、HONCスコアが生物学的モニタリングの各指標を反映するか検討した。 HONCスコアと毛髪中のニコチン濃度に関して、相関係数-0.010(有意確率0.958)であった。HONCスコアと尿中のニコチンおよびその代謝物の関係では、相関係数0.310(有意確率0.043)であった。HONCスコアと呼気中CO濃度に関しては相関係数0.481(有意確率<0.01)であった。 HONCスコアは呼気中CO濃度あるいは尿中のニコチンおよびその代謝物と強い相関がみられた。したがって、HONCスコアは比較的短期のニコチン依存状態あるいは曝露状態を反映する指標である可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)