Research Abstract |
現在, 動脈硬化性疾患による死亡率は, 癌による死亡率を上回る値となっている. 動脈硬化性疾患においては, 性差が認められており, 男性が女性に比し疾患の罹患率が高い. 動脈硬化性疾患にこのような性差が見られる-因として, 心理行動学的特性であるタイプA行動パターンが関連することが想定される. 本研究では, 新しい動脈硬化の指標であるbrachial-ankde Pulse Wave Vblocitv (以下, baPWVl) を指標として,生活習慣病患者のタイプA行動パターンが, 動脈硬化に及ぼす影響を, 性差に注目して検討する. 対象は, 肥満, 高血圧, 高脂肪血症, 高血糖のいずれか1つ以上があり, 東北労災病院勤労者予防医療センターを受診した投薬治療を受けていない男性230名 (50.5±115歳), 女性141名 (50.0±10.9歳) であった. Foml PWV/ ABIを用いて, baPWV, 上腕血圧, 心拍数の測定を行った. 並びに, 早朝空腹時採血, 体組成分析装置In Bodvにてウエスト・ヒップ比, BMIをそれぞれ測定した心理行動学的特性に関しては,タイプA行動パターン (前田式) 特性不安・状態不安 (STAI), 抑うつ感 (SRO-D) と共に,独自に作成したストレス性の食行動 (喫煙, 飲酒, 過食) 査定用紙を用いて検査を行った. 今年度は,統計ソフトを導入後, 正確な統計解析を行うと共に, 文献研究も同時進行で進める. 特に, 共分散構造分析においては, ダイブA, 倉行動, 牛化単検査値, 面圧等が, baPWVをどの程度修飾するのかを詳細に検討する. これにより, タイプAがbaPWVに影響を与えるメカニズムのモテルが確立される可能性がある.
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