2008 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオミクス的解析法を用いた心血管リモデリング機構の解明および治療法の開発
Project/Area Number |
20790519
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
相澤 健一 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 特任助教 (70436484)
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Keywords | 循環器疾患 / 心血管リモデリング / プロテオミクス / 質量分析 |
Research Abstract |
本研究の目的はプロテオミクス的解析法を用いた心血管リモデリング機構の解明および治療法の開発である。リサーチプロテオミクスを導入し、我々が過去に同定した心血管リモデリングに重要な役割を有す転写因子KLF5を中心に、心血管病の病態形成に関わる遺伝子およびこれらのコ・ファクターの包括的な単離、発現抑制系による機能解析を行う。最終的には、KLF5をモデルとした核内転写因子ネットワークによる転写調節機構を解明し、臓器リモデリングの予防及び治療法を開発することを目標とする。 PDGF-Aは平滑筋細胞の遊走・増殖を促進し、動脈硬化症の発症に重要な役割を果たす増殖因子であるが、我々の過去の検討によりKLF5の標的遺伝子であり、-71~-55bp領域が心血管リモデリングにおいて重要であることが判明した。本研究における具体的な計画として、まずPDGF-A遺伝子-71~-55bp領域に結合するタンパクを同定する。基本的にはKLF5結合タンパクのスクリーニングに準ずる。最初にProteinchipシステムを用いたハイスループットのスクリーニングを行った。具体的にはPDGF-AプロモータのKLF5結合サイトである-71~-55bp領域の二本鎖DNAを合成し、その一端をビオチン化した。ストレプトアビジンとビオチンの強固な結合を利用し、チップ表面に固定した。すなわちDNA-pull down法を用いた。これにHeLa細胞の核抽出液を反応させ、pull downし、結合条件・溶出条件を決めた。得られた条件をもとにDNAをビーズに固定し、大規模にpull downした。その後、SDS-PAGE展開し、特異的バンドをゲル内トリプシン消化法にて同定した。
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