2009 Fiscal Year Annual Research Report
循環血液中fibrocyte心血管組織リモデリングでの役割の解明
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20790540
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
天野 克也 Kyoto Prefectural University of Medicine, 附属病院, 専攻医 (70468263)
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Keywords | 心筋線維化 |
Research Abstract |
野生型マウス(C57BL/6)を用いて心筋圧負荷、心筋虚血、各モデルにおいて、病変局所でfibrocyteがどの程度存在するか調べた。モデルマウスの作成は既報に従い気管内挿管し全身麻酔をおこない、左冠動脈前下降枝を結紮し心筋梗塞モデルを、また、16G針を胸部大動脈にあてがい結紮することにより圧負荷モデルを作成した。モデル作成後Day0,3,7,14に心筋組織をの採取と採血を行った。末梢血液サンプルはFACSで、fibrocyte関連細胞表面マーカーを検討した。結果CD34+/collagen type1+細胞はすべてのタイムコースにおいてコントロール群で0.03±0.012%、モデル作成群で0.01±0.018%であった。さらに、同細胞においてCD34+/CD11b+、collagen type1+/CD45-の検討をおこなったところ我々の検討ではCD34+/CD11b+細胞が0.01±0.011%であった。collagen type1+/CD45-細胞は0.00±0.014%であった。よってコントロール群と比較し有意な増加は確認できなかった。また既報に従い組織におけるCD34/collagen type1の2重染色でCD34+/collagen type1+を繊維化部位におけるfibrocyteとして検討した。結果モデル作成後に組織における繊維化の増加は認められたがCD34+/collagen type1+細胞に関してはコントロール群と比較し有意な増加を確認できなかつた。以上のことから野生型マウスにおける心筋圧負荷、心筋虚血という環境下においてはfibrocyteの心筋繊維化における影響は少ないことが示唆された。
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