2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20790548
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
河野 隆志 Keio University, 医学部, 共同研究員 (60327509)
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Keywords | 大動脈瘤 / 炎症性サイトカイン / 自然免疫 |
Research Abstract |
マウス大動脈瘤(塩化カルシウム塗布)モデル群及び生理食塩水塗布を行うshamモデル群をそれぞれ作成した。動脈瘤モデル群では術後4週の時点で安定して動脈瘤形成されていることを確認した。術後4週に腎動脈分岐下の腹部大動脈壁を摘出し、High mobilily group box 1 protein(HMGB1)の発現の定量解析をWestern blotting法を用いて行った。大動脈瘤モデル群はsham群に比して著明にHMGB1の発現が亢進していることが確認された。HMGB1の免疫組織染色も施行したが、同様に大動脈瘤モデル群でHMGB1陽性細胞数が有意に増加しており、HMGB1の発現は主に浸潤する炎症細胞に由来していた。以上の通りマウス大動脈瘤モデルにおけるHMGB1発現を確認した後に、HMGB1と大動脈瘤発生及び伸展の関連を検討するために抗HMGB1中和抗体を用いた。24時間生存したマウス大動脈瘤モデルに、抗HMGB1中和抗体(200ug/日、3日毎、4週間 ; n=6)もしくはコントロール抗体(200ug/日、3日毎、4週間 ; n=6)を投与した。抗体投与量は既報に基づいて決定した(Biochem Biophys Res Commun. 2007 ; 360(2) : 394)。現時点(両群ともにn=3)では両群の間で統計学的な有意差は認めていない。
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