2008 Fiscal Year Annual Research Report
中皮腫の増殖に関連する遺伝子の大規模機能スクリーニング
Project/Area Number |
20790582
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
須藤 仁美 National Institute of Radiological Sciences, 分子イメージング研究センター, 准技術員 (10415416)
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Keywords | 中皮腫 / siRNA / 機能スクリーニング |
Research Abstract |
中皮腫は主に胸膜や腹膜に発生する腫瘍で、アスベストのばく露歴が発症に深く関与している。過去のアスベストの使用状況から、今後数十年間に中皮腫患者数が増加すると予測されているが、現在、有効な治療法が確立されておらず、予後は極めて悪い。このことから、新たな治療法・治療薬の開発が切望されている。そこで、中皮腫の新たな治療薬開発のためのターゲット分子の探索を目的として、siRNAライブラリーを用いた機能スクリーニングを行った。約8,600遺伝子をターゲットにしたsiRNAライブラリーを用いて、中皮腫細胞株(211H)に各siRNAをトランスフェンクションし、細胞増殖アッセイを行い、増殖を50%未満に抑える383個のsiRNAを同定した。この結果を検証するため、細胞増殖を抑制する効果の高かった78遺伝子について、別の配列のsiRNAを追加して、二次スクリーニングを行った。その結果、2種類のsiRNA両方で211H細胞の増殖を大きく抑制する39遺伝子に対するsiRNAを同定した。これらの遺伝子の中から、これまでに報告されている機能と増殖抑制の結果より7遺伝子を選び、それらの機能解析を行った。フローサイトメトリーによる解析から、これら遺伝子をノックダウンするとアポトーシスが誘導されることを見いだした。これら7遺伝子は、これまでアポトーシスに関連するという報告はなく、新規アポトーシス関連分子であることが示唆された。
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