2009 Fiscal Year Annual Research Report
腎におけるリン酸輸送担体Npt2a依存的な新規ビタミンD代謝調節機構の解明
Project/Area Number |
20790594
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山本 浩範 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (60314861)
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Keywords | 転写解析 / ビタミンD合成酵素 / 甲状腺ホルモン / リン酸輸送担体 / クロマチン修飾 |
Research Abstract |
本研究では、腎における甲状腺ホルモンによる新規ビタミンD代謝調節機構を解明することを試みた。これまでに我々は、甲状腺ホルモン(T3)投与による血中リン濃度の上昇は、腎ビタミンD合成酵素(Cyp27b1)遺伝子の発現量および血中1,25(OH)2D濃度を低下させることを見出した。ビタミンD受容体VDR欠損マウスおよびKlotho変異マウスで見られるCyp27b1発現上昇はT3投与により低下することを明らかにし、腎におけるT3によるCyp27b1発現抑制にはVDRおよびKlothoは必須ではないことを見出した。また、ルシフェラーゼ法を用いてT3によるCYP27b1遺伝子転写調節の作用機構を検討した結果、T3はプロモーター上の活性型ビタミンDによる負の抑制領域(nVDRE)にbHLH型転写因子VDIRおよび甲状腺ホルモン受容体TR-betalを介して作用することを見出した。興味深いことに、Npt2a欠損マウスにおいては、T3依存的なCyp27b1発現抑制が見られなかった。このことから、T3依存的Cyp27b1発現抑制機構にはNpt2aが重要な役割をしていることが明らかになった。さらに、T3依存的Cyp27b1発現抑制機構には、クロマチンの脱アセチル化およびメチル化が関与することから、Npt2aを介した細胞内へのリン酸の流入は、クロマチン修飾に関与する可能性が示唆された。
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Research Products
(22 results)