2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20790597
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
福冨 俊之 Kyorin University, 医学部, 助教 (30439187)
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Keywords | トランスポーター / タンパク質間相互作用 / リン酸化 / 尿酸 / 高尿酸血症 |
Research Abstract |
本研究ではURAT1を1つの輸送体分子としてだけ考えるのではなく、それに伴う機能調節タンパク質の複合体、つまり腎臓尿酸輸送分子複合体として考え、その機能調節機構の解明を目的とする。特にトランスポーターと細胞内支持タンパク質PDZK1のPDZ結合のリン酸化による動的制御機序の解明を目的とする。よって、本研究は、尿酸輸送機能制御の解明を目指し(1) 腎臓における尿酸輸送分子複合体の解明と(2) 細胞内支持タンパク質PDZK1のPDZ結合のリン酸化による動的制御の解明の2つの大きな目的から構成される。当該年度は特に(1) を重点的に行った。以下に詳細を記述する。 PDZK1を介した分子集積・相互作用の解明。URAT1と結合する足場タンパク質PDZK1を介した機能の異なるトランスポーターURAT1とOAT4の分子集積・相互作用の解明を目指しFRET法を用いて、In vivoでの解析を行った。FRETとは、エネルギー供与体からエネルギー受容体へ蛍光のエネルギーが移動する現象であり、この現象を応用することで細胞内外の生体分子の相互作用を可視化することができる。URAT1とOAT4とのFRET現象の解析をPDZK1の存在下・非存在下で行った結果、PDZK1の存在下において、有意なFRET現象を観測することができ、生化学的手法においてもFRET現象の結果を裏付ける結果を得た。本研究において、異種のトランスポーターが足場タンパク質であるPDZK1を介して分子集積していることを明らかにした。
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