2008 Fiscal Year Annual Research Report
筋萎縮性側索硬化症の病態解明および骨髄間質細胞移植による治療効果の検討
Project/Area Number |
20790614
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
北山 通朗 Tottori University, 医学部, 助教 (70379650)
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Keywords | モデルマウス |
Research Abstract |
平成20年度は、平成20年度研究実施計画に基づき、ALSの分子生物学的, 病理組織学的にその病態を明らかにすることを目的に、(1)トランスジェニックマウス組織の組織学的検討(2)骨髄間質細胞の分離培養に対する技術の安定化を中心に研究を進めた。 (1)トランスジェニックマウス組織の組織学的検討 生後15、35、56、77、86、100、120、130、160日の各日齢のマウス(n=5)の脊髄前角(頸髄、腰髄)について検索した. 一般染色(Hematoxylin-Eosin染色、Kluver-Barrera染色)に加え、免疫組織化学的には、抗GFAB抗体、抗Ibal-1抗体、抗SOD-1抗体を用い、病理学的経時的変化を明らかにするとともに、電子顕微鏡にて細胞内小器官の変化についても検索した。 主な結果としては、(1)神経細胞脱落は発症後に明らかであった。(2)変異SOD1は各日齢の神経細胞に発現していた。(3)ミトコンドリアなどの細胞内小器官の変性は極めて早期から出現していた。(4)細胞内封入体は発症のかなり前(86日齢)から出現していた。 これらの結果は、運動症状の発症以前から組織学的には神経細胞に明らかな異常所見を呈しており、発症は神経細胞機能障害による可能性が高いことを示している。このように、詳細に検討している報告は現在少なく、ALS発症のメカニズムを考える上で重要な所見と考えられる。また、次年度以降、骨髄間質細胞を移植するタイミングを決定する際重要な結果と考えられ、今後の研究を進めていく上で非常に意義のある結果となった。 (2)骨髄間質細胞の分離培養に対する技術の安定化 昨年度は、移植に用いる骨髄間質細胞の分離培養の技術習得に費やした。
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Research Products
(8 results)