2008 Fiscal Year Annual Research Report
プロテアソーム・オートファジー不全による神経細胞変性のリアルタイムイメージング
Project/Area Number |
20790633
|
Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
千葉 陽一 Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center, 病理学部, 主任研究員 (30372113)
|
Keywords | 神経変性疾患 / 病理学 / 老化 / 封入体 / プロテアソーム / オートファジー |
Research Abstract |
本年度は、まずマウス胎仔大脳皮質由来の初代培養神経細胞にプロテアソーム阻害剤を負荷し、24時間後に形成されるユビキチン化封入体がaggresomeとしての性質を持つかどうかにつき、免疫細胞化学的に検討した。その結果、これらの封入体にはaggresomeのマーカーであるγ-tubulinや、aggresome形成に重要な役割を持つHDAC6が高い確率で共局在することが明らかになった。また、aggresomeの周囲を取り囲むcage状の構造は通常はvimentinにより形成されるが、培養神経細胞の場合はvimentinではなく、同じ中間径フィラメントに属するα-internexinによってユビキチン陽性封入体が取り囲まれている像が観察された。プロテアソーム阻害による神経変性過程をリアルタイムで観察するため、現有のビデオ強化微分干渉顕微鏡のシステムにシャッターコントロールユニットとステージヒーターを導入し、多点タイムラプス観察(微分干渉及び蛍光)が可能な環境を整えた。本年度は、プロテアソーム阻害剤負荷後14時間から20時間の、主に神経突起退縮が観察される時間帯に重点を置いてリアルタイムイメージングを行った。現在までのところ細胞内輸送状態やオートファゴソームの形成過程などに有意な所見は認めていない。今後は、LC3免疫染色やウェスタンブロッティングにより、神経変性モデルマウス由来の神経細胞とコントロール系由来の神経細胞との問でオートファジー誘導に差がみられる時間帯を確定し、その時間帯を中心にリアルタイムイメージングを行う。
|
Research Products
(5 results)