2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20790638
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤城 緑 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 助教 (50420211)
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Keywords | 糖尿病 / シグナル伝達 / 細胞・組織 / 蛋白質 / インスリン抵抗性 |
Research Abstract |
我々は最近pulldownの手法により、インスリン作用の中心にあるAktと結合する蛋白として、カルシウムイオン濃度感受性蛋白であるannexinを新規に同定した。本研究では、Akt-annexin結合の役割を明らかとし、多様なインスリン作用におけるAktの役割を詳細に特定していくことによって、糖脂質代謝異常症の病態解明、治療、薬剤開発につなげていきたいと考えている。昨年度は、Annexin蛋白を発現するアデノウイルスをstable Akt-HepG2細胞に感染させることでAnnexin蛋白を過剰発現させ、免疫沈降の手法でAkt-annexin間の結合を確認する実験を行った。今年度は、まずは昨年度に引き続き、GSTシステムを利用して作成したGST-annexin融合蛋白を抗原とした、annexin特異的抗体を完成させた。次にAkt、annexinそれぞれのcDNAを短いfragmentに分けて、各fragmentに対してGST融合蛋白を作成した。現在はこれらのGST融合蛋白を用いてpulldownを行い、互いにどの部位で結合するかを明らかにするための実験を進行中である。最終的に結合部位が特定できた際には、結合部位だけ、あるいは逆に結合部位を除いた変異型のAktおよびannexinを作成し、これらの変異型蛋白を発現ベクターに導入した後アデノウイルスを作成し、培養細胞に発現させることで、Akt-annexin結合を自在に調整した条件下での実験を行っていきたいと考えている。
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Research Products
(1 results)