2010 Fiscal Year Annual Research Report
日本人特有の第11番染色体上にある糖尿病原因遺伝子の同定と機能解析
Project/Area Number |
20790640
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
庄嶋 伸浩 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00447393)
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Keywords | 遺伝子欠損マウス / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
1.遺伝子欠損マウスを用いた機能解析を個体レベルでの解析 本候補遺伝子の遺伝子欠損マウスは、脂肪を多く含む餌を摂取することにより、インスリン分泌不全を伴った耐糖能の異常を認めた。また単離膵島における,グルコース応答性などの刺激によるインスリン分泌の低下を認めた.2光子励起顕微鏡により膵島断面での糖刺激後のカルシウム濃度の低下を認めた。また、膵島面積、膵島のインスリン含量は低下していた。単離膵島においてsiRNAによる本候補遺伝子抑制により、インスリン分泌の低下を認めた。 2.遺伝子欠損マウスの各臓器別にDNAチップによる発現プロファイリングの検討 膵島のmRNAの遺伝子変化を調べたところ、Pdxでの発現が低下し、GSK3βのリン酸化が抑制されていた。さらに膵島での特異抗体を用いた免疫染色や、in vitroにおけるsiRNAを用いた遺伝子発現抑制法を用いて、遺伝子発現の変化について確認した。さらに、Ins-1遺伝子やcyclin D1遺伝子の発現低下が認められ、インスリン分泌低下に関与すると考えられた。 3.当病院におけるヒト脂肪細胞バンクを活用し、発現量とSNPとの関連を調べた 東京大学医学部形成外科と共同で皮下脂肪組織を採取し、本遺伝子のmRNA発現量とSNPの関連について解析を行った。本遺伝子のエクソン1の部分にある一塩基多型SNP19のCCアレルを持つ場合は、AAアレルを持つ場合と比較して糖尿病になりやすく、本遺伝子の発現が有意に低下していた。
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