2008 Fiscal Year Annual Research Report
視床下部におけるLKB1の細胞内局在とAMPK活性化調節機構の解析
Project/Area Number |
20790653
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
河島 淳司 Kumamoto University, 医学部・附属病院, 医員 (70467984)
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Keywords | LKB1 / AMPK / 視床下部 |
Research Abstract |
まず、免疫染色法を用いてLKB1の細胞内局在について検討した。2種類の異なる抗LKB1抗体(Ley37D、D-19)を用いて免疫染色を行った。LKB1の発現していないHeLa細胞にLKB1のcDNAを組み込んだアデノウィルスをtransfectionし、HeLa細胞にLKB1タンパクを強制発現させたのち免疫染色を行ったところ、(Ley37D)抗LKB1抗体のみLKB1を認識し、LKB1タンパクの発現を核内に認めることができた。次にマウス(B57/BL6)を36時間絶食群(F群)と再摂食群(R群 ; 36時間絶食後2時間自由摂食)に分け、それぞれの群の肝臓、視床下部を摘出し実験を行った。F群とR群の肝臓におけるαAMPKのリン酸化(Thr^<172>)についてウェスタンブロット法を用いて検討したところ、R群のαAMPKのリン酸化はF群に比べ低下していた。しかしながら、培養細胞で有効であった(Ley37D)抗LKB1抗体、もう一つの抗LKB1抗体である(D-19)抗LKB1抗体、いずれの抗体でもマウス肝臓・視床下部のLKB1タンパクを認識することはできなかった。組織固定法を10%中性緩衝ホルマリン液による固定からホルムアルデヒド溶液による固定に変更し免疫染色を行ったが、いずれの抗体でもLKB1タンパクを認識できなかった。免疫染色法において既存の抗LKB1抗体では生体のLKB1を認識できないため、今後はタンパクを核分画と細胞質分画に分けウェスタンブロット法を行う予定である。
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