2009 Fiscal Year Annual Research Report
視床下部におけるLKB1の細胞内局在とAMPK活性化調節機構の解析
Project/Area Number |
20790653
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
河島 淳司 Kumamoto University, 医学部附属病院, 特任助教 (70467984)
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Keywords | LKB1 / AMPK / 視床下部 |
Research Abstract |
in vivoの実験において、市販の抗LKB1抗体によって免疫染色が困難であったため、視床下部cell lineの一つで、POMC発現ニューロン細胞であるN43/5細胞を用いて実験を行った。N43/5細胞においてLKB1は主に核内に発現しているのを確認した。N43/5細胞を、細胞内glucose代謝の阻害剤である2-deoxy-D-glucose(2DG ; 20mM)、AMPKの活性化剤であるAICAR(1mM)およびRottlerin(10μM)で30分間刺激した後、免疫染色を行ったところ、いずれの刺激でも、LKB1の細胞内局在が核内から細胞質内に移行していることがわかった。次に、N43/5細胞に対して2DG(20mM)刺激を行い、αAMPKのリン酸化(Thr172)についてウェスタンブロット法を用いて検討したところ、αAMPKのリン酸化が著明に上昇し、さらにタンパクを核分画と細胞質分画に分けてウェスタンブロットを行ったところ、2DG刺激により細胞質分画内のLKB1発現が増加している傾向を認めた。また、摂食抑制性のPOMC mRNAの発現について定量的PCR法を用いて検討したところ、90今間の2DG(20mM)刺激によりPOMC mRNAの発現量がコントロールの約60%まで減少し、そのPOMC mRNAの発現抑制は摂食抑制作用を有するインスリン(100μM)前処理にて消失することがわかった。
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