2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20790669
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
合山 進 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 助教 (80431849)
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Keywords | 難治性白血病 / マウス白血病モデル / Evi-1 / Pten / Akt / mTorシグナル伝達経路 / 分子標的療法 |
Research Abstract |
本研究では、難治性白血病遺伝子Evi-1を導入した骨髄細胞を半固形培地上で培養する実験系(colony replating assay)を用いて、Evi-1により活性化されるシグナル伝達経路について解析した。通常の骨髄細胞は培養を続けるうちに分化してコロニー形成能を失うのに対し、Evi-1を導入した骨髄細胞は半永久的なコロニー形成能を獲得する。Bvi-1高発現細胞ではAkt/mTor経路が活性化されており、またラバマイシンなどのAkt/mTor経路阻害剤を添加することにより、そのコロニー形成能が低下した。次に、Evi-1がAkt/mTor経路を活性化する分子機構について解析を進め、Evi-1がPtenの発現抑制を介してこの経路を活性化することを見出した。Evi-1によるPtenの発現抑制には、Evi-1とポリコーム複合体との結合が重要な役割を果たしており、shRNAの手法を用いてEZH2などのポリコーム複合体をノックダウンすることによっても、Evi-1高発現細胞のコロニー形成能が低下した。さらに、Evi-1を導入した骨髄細胞をレシピエントマウスに移植し、白血病のモデルマウスを作製した。Evi-1導入骨髄細胞を移植したマウスは、半年以上の潜時を経て白血病を発症した。発症したマウスから白血病細胞を採取し、ラパマイシンもしくはコントロールとともに2次移植したところ、ラパマイシン投与下では白血病発症が有意に遅延した。これらの実験系は、難治性で知られるEvi-1高発現白血病の病態をin vitroおよびin vivoで再現したアッセイ系と考えられ、今後の研究に極めて有用である。また、Akt/mTor経路やポリコーム複合体は、Evi-1関連白血病に対する有望な治療標的になり得ると考えられる。
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] EVI1 Represses PTEN Transcription and Activates AKT/mTOR Through Interaction with Polycomb Repressor complexes2009
Author(s)
吉見昭秀, 渡辺-大河内直子, 合山進, 南谷泰仁, 仁田英里子, 荒井俊也, 佐藤智彦, 島辺宗健, 中川正宏, 今井陽一, 北村俊雄, 黒川峰夫
Organizer
第71回日本血液学会総会
Place of Presentation
京都
Year and Date
2009-10-24
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[Presentation] EVI1はポリコーム群を介してPTENの転写抑制しAKT/mTORシグナルを活性化する2009
Author(s)
吉見昭秀, 渡辺-大河内直子, 合山進, 南谷泰仁, 仁田英里子, 荒井俊也, 佐藤智彦, 島辺宗健, 中川正宏, 今井陽一, 北村俊雄, 黒川峰夫
Organizer
第68回日本癌学会学術総会
Place of Presentation
横浜
Year and Date
2009-10-03
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