2009 Fiscal Year Annual Research Report
肺高血圧の進行度とボセンタンによる肺血管リモデリング抑制作用の他覚的評価法の開発
Project/Area Number |
20790716
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
杉本 昌也 旭川医科大学, 医学部, 助教 (20400096)
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Keywords | 肺高血圧 / ボセンタン / リモデリング / シンチグラフィー |
Research Abstract |
(1)トレーサーの作成 ボセンタン原末から注射用ボセンタンを作成し、血清アルブミンに加え、^<99m>Tc-血清アルブミン注射液を調製する。平成21年5月、カナダ原子力公社の原子炉(NRU炉)に重水漏れがおこり稼動が停止した。このため、同社から全体の7割の^<99>Moを輸入して医療用テクネチウムを製造しているわが国では、テクネチウムの入手が困難となっている。このため、トレーサーの作成実験は遅延した。 (2)肺高血圧および心筋ダメージの評価について モノクロタリンはCrotalaria spectabilisという植物の種子から抽出された毒性のあるpyrrolizidine alkaloidである。この1回皮下投与により肺動脈に炎症と肺高血圧、右室肥大が引き起こされる。研究テーマは肺高血圧の進行度とボセンタンによる肺血管リモデリング制作用の他覚的評価法の開発であることから、肺高血圧の程度をシンチグラフィーを用いて視覚的に評価すると同時に、バイオマーカーを用いて数値で表す必要がある。本年度は主に、肺高血圧によって引き起こされる肺血管や心室のリモデリングに対し、それを客観的に評価するマーカーの探求を行った。長期的な心筋への圧負荷は心筋線維化というリモデリングを引き起こす重要なファクターである。したがって、心筋線維化のマーカーとして知られる血清プロコラーゲンIII型ペプチドに注目し、小児での心臓血行動態との関連について調査を行った。その結果、心室への圧負荷やチアノーゼは心筋線維化を引き起こすことが示唆され、さらに肺高血圧患者でも高値となることを突き止めた。そして論文として報告した(Sugimoto M,Heart,95:2023-2028,2009)。
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Research Products
(1 results)