2008 Fiscal Year Annual Research Report
各種皮膚疾患における培養困難微生物を含む微生物の網羅的解析
Project/Area Number |
20790816
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
出来尾 格 Shimane University, 医学部, 講師 (80338128)
|
Keywords | 皮膚感染症 / 微生物ゲノム / 皮膚科学 |
Research Abstract |
本研究は、常在微生物の関与が臨床的に疑われる各種皮膚疾患のサンプルそれぞれについて、培養法・分子生物学的手法による解析を行うものである。当初本研究は慶應義塾大学医学部で遂行される計画であったが、研究代表者の転勤により平成20年4月より島根大学医学部で遂行されることとなった。そのため慶應義塾大学における研究設備が使用できないこととなり、島根大学医学部に研究設備の立ち上げを行ったため、研究計画に若干の遅れを生じ、また島根大学医学部にない嫌気培養器を購入する必要が生じた。 平成20年度はまず、ヒト皮膚の常在好気性細菌・常在嫌気性細菌・常在真菌を培養法により網羅的に解析するための嫌気培養器などの設備の購入と設定を行い、さらに培地の選択と購入・試験解析を行った。培地は常在好気性細菌・常在嫌気性細菌についてはウマ血液添加TS培地を使用し、常在真菌についてはクロモアガーカンジダ/マラセチア培地を用いるのが最適と判断した。これを用いて、実際の検体について定量的な培養法による解析を開始した。さらに分子生物学的解析を行うためのサンプルの蓄積を行った。また、倫理委員会あての書類作成を行った。これらの準備内容を踏まえ、平成21年度は、検体数を増やして定量的な培養法による解析を進めるとともに、半定量的な分子生物学的手法の解析プロトコールについて時間をかけた試行錯誤により最適化を行い、培養法と分子生物学的手法の両面による解析を進める計画である。
|