2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20790881
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
風間 俊基 Chiba University, 大学院・医学研究院, 助教 (70375781)
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Keywords | 乳癌 / 診断 / MRI / 拡散強調像 / 重ね合わせソフトウェア |
Research Abstract |
MRI拡散強調像による乳癌検診の可能性が示唆されているが、乳房は脂肪と乳腺組織が混在して磁場が不均一であり、画像のゆがみ、T2効果、あるいは小病巣の不描出などの問題点が存在し、実用化にはまだ遠い状況である。 今年度はまず、どの程度乳癌検出が行えるかを乳癌症例および正常ボランティアにて読影実験を行った。まずこれらの患者およびボランティアの乳房の拡散強調像を撮影した。そして、現存の3Dワークステーションを使用して拡散係数図(ADCmap)をカラー表示することに成功した。そしてこれらを第3者に読影してもらった。驚くことに現段階でも50歳未満の2cm未満の小乳癌でマンモグラフィを圧倒する診断成績が得られた。これを北米放射線学会および乳癌検診学会にて発表した。 次に、ADCカラー表示だけでは乳癌診断で困難が伴う症例も見られ、そこを改善すれば診断成績が向上すると思われた。そこで拡散強調像とADCカラー表示同時表示(重ね合わせ)のソフトウェアを開発した。これを利用した乳癌診断向上については来年度報告する予定である。 また、今年度は300症例以上にて乳房拡散強調像撮影を行い、画像ゆがみ補正ソフトのためのデータを収集した。ここで乳腺の拡散強調像は乳房内の脂肪および乳腺によることがわかった。 さらに乳癌手術前における拡散強調像も利用したMRIによる手術部位決定の研究では下記のとおり1個の査読ある英字紙、J Am Coll Surgにて学術論文発表を行うことができた。
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