2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20790886
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
鷲山 幸信 Kanazawa University, 保健学系, 助教 (80313675)
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Keywords | α放射体 / サイクロトロン / トリウム / Radionuclide Therapy / In vivo generator / RI治療 / アイソトープ治療 / がん治療 |
Research Abstract |
本年度はThO_2ターゲットからの効率的な放射化学分離に取り組んだ。そのために、大阪大学核物理センターAVFサイクロトロンを利用し、核燃料物質^<232>Thの酸化物ThO_2をターゲットとして陽子線照射により^<230>Paを製造した。試料は金沢大学アイソトープ理工系研究施設に移動し、4週間放置して短寿命核分裂核種の減衰および、^<230>Paの減衰により生成する^<230>Uの成長を待った。^<230>Paの生成はγ線スペクトロメトリーで確認した。その後、ThO_2を硝酸で溶解し、塩酸系にしたのち、陰イオン交換樹脂カラム法を用いて^<230>Uを分離精製した。^<230>Uの確認はγ線スペクトロメトリーで行った。さらに^<230>Uを陰イオン交換樹脂に着点し、ジェネレーターを作成した。ジェネレーターに8M HClを流し、^<226>Thの溶離を行った。 その結果、放射化学分離を行うことで、^<230>Uの生成を確認した。さらにジェネレーターを作成して^<230>Uから成長する^<226>Thおよび^<210>Pbに至るまでの壊変に伴うα線およびγ線の放出を確認し、ジェネレーターが実際に利用可能であることを明らかにした。 これは、次年度の動物実験を行うための有用薬剤を調製する際のプロトコルを確立するために必要不可欠なものであり、今後動物実験を計画する上で重要なものである。 来年度は、ジェネレーターからミルキングして得られる^<226>Thを薬剤と標識し、担癌マウスに投与して体内動態を検証し、最適治療プロトコルを作成した後にアルファ線による治療効果の解明に取り掛かる予定である。
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Research Products
(3 results)