2009 Fiscal Year Annual Research Report
エストロゲン受容体イメージングによる子宮腫瘍性疾患の診断に関する研究
Project/Area Number |
20790887
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
辻川 哲也 University of Fukui, 医学部附属病院, 医員 (30380033)
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Keywords | PET / 分子イメージング / エストロゲン受容体 / 糖代謝 / 子宮内膜癌 |
Research Abstract |
【目的】子宮内膜癌においてエストロゲン受容体(ER)イメージング製剤である16α-[^<18>F]-fluoro-17β-estradiol (^<18>F-FES)およびブドウ糖代謝の指標である^<18>F-FDGの集積を免疫組織染色にて求めたエストロゲン関連ホルモン受容体発現密度と比較検討した。 【方法】術前にFES-およびFDG-PETを施行した19例の類内膜腺癌症例に対し術後免疫組織染色(ERα/ERβ/PR-B/Ki67/GLUT-1;ただしPRはプロゲステロン受容体)を行い、免染スコアには染色濃度と広がりを考慮したIRS-score=SI×PP (SI ; stain intensity、PP ; percentage of positive stain cell)を用いた。FES, FDGそれぞれの集積(FES-SUV, FDG-SUV)とその集積比(FDG/FES SUV ratio)を各免染スコア、組織学的分化度(Glvs.G2/3)、術後病期(Revised FIGO 2009 IA vs.≧IB)と比較検討した。 【結果】FES-SUVはERα scoreと有意な正相関、FDG/FES比はERαおよびPR-Bと有意な負の相関を認めた。ERβ、Ki67、GLUT-1とは有意な相関を認めなかった。FDG-SUVはいずれとも有意な相関を認めなかった。ERαとPR-Bの発現は非常に強く相関していた。G1癌のFES-SUVはG2/3癌より有意に高く、FDG/FES比は有意に低かった。多変量解析では分化度がFES-SUVとFDG/FES比に最も影響する因子であった。 【結論】子宮内膜癌においてFES-PETとFDG-PETの組み合わせはERαの分布だけでなく機能も評価でき、さらに組織学的分化度を最も反映していると思われた。
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Research Products
(10 results)