2008 Fiscal Year Annual Research Report
高磁場MR画像とPET画像を融合させた新たな前立腺がん評価方法の開発
Project/Area Number |
20790897
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
前田 哲雄 Kobe University, 医学部・附属病院, 特命講師 (00457095)
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Keywords | 前立腺がん / コリンPET / MRI |
Research Abstract |
今回われわれは, 前立腺がんの診断方法として11Cコリン-PETおよびMRIを施行し, その有用性を評価した. 平成20年4月から平成21年3月にかけて、のべ15例に対し、11CコリンPETを施行した。得られた画像については検査後、2名の放射線診断医の合議により読影を行った。読影はまず、PET画像にて視覚的に異常集積の有無を確認し、CTとの融合画像も合わせて病変の局在とその広がりを評価した。異常集積か否かの判断に迷う場合にはその集積度を半定量的な指標であるstandardized uptake value(SUV)であらわし、最終的な診断を行った。また骨盤MRIによって得られた前立腺癌の画像をPET画像と融合したいわゆるPET/MR画像をワークステーションで作成して行い, 視覚的な診断とSUV値に基づく診断の併用を基本とした. 結果としては11CコリンPETでは全例に原発巣を含む前立腺への集積亢進が認められた. 病理診断上pT2bかあるいはpT3aかについては全例で術前診断可能であったが, pT3bおよびpT4については, 内腺域から上方に進展した肥大結節との区別がつかず, 術前診断との乖離が認められた. これら現時点における結果については韓国(ソウル)にて開催された12^<th> Asian Oceanian Congress of Radiologyにて平成20年10月25日に本研究者が筆頭演者として口頭発表を行った. 前立腺癌に対してのコリン集積は良好であり、手術前評価としての役割が期待される。ただし、現時点での症例数は少なく、統計学的検討にまでは至っていない。しかしながら、コリンPETの有用性がある程度見込まれたこともあり、今後さらに蓄積症例が増えていくことが予想される。新たな知見が出現する可能性は十分にあり、引き続き研究続行の予定である。
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Research Products
(1 results)