2008 Fiscal Year Annual Research Report
あらゆる臓器に対応した呼吸同期照射を実現する四次元的最適照射法の確立
Project/Area Number |
20790917
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
橘 英伸 Japanese Foundation For Cancer Research, 物理部, 研究員 (20450215)
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Keywords | 放射線治療 / 呼吸同期照射 / 動体ファントム / 最適呼吸同期照射法 |
Research Abstract |
平成20年度は「動体ファントムシステムの設計と構築および患者の呼吸波形データの収集」を行った。「動体ファントムシステムの設計と構築」では、現在患者個々の肺の動きを模擬した動体ファントムは一般の市場にはない。そのため、水等価および肺等価材質を選定し、さらにIMRT のQA/QCに利用するファントムと組み合わせ、胸部および肺腫瘍、肺野を模擬したファントムを設計し、作成した。また、肺腫瘍の動きを模擬するため、患者の呼吸と同じようにファントムが動作するようにロボットなどを組み合わせた動体ファントムを設計、作成した。これによって、来年度、呼吸同期照射における最適な照射決定をするため四次元的最適照射法を考案するための基礎データを取ることができると考えられる。また、これを利用し、フィルム測定および電離箱測定も可能になったため、最適照射を測定でも保証することが可能になった。また、動体ファントムの動作のユーザインターフェースソフトを作成した。これによって、動体ファントムが患者の呼吸波形情報をデジタル情報として取り込むことで、特定の患者の腫瘍の動きを模擬することが可能になった。「患者の呼吸波形データの収集」では、癌研有明病院における呼吸同期照射を行った患者の呼吸波形情報をデジタル情報として抽出した。これにより、これらの波形データを動体ファントムのユーザインターフェースに入力することで、患者の肺腫瘍の動きを模擬することができるようになった。
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