2008 Fiscal Year Annual Research Report
萎縮に対応した部分容積効果補正を伴うPET分子イメージングの定量性向上
Project/Area Number |
20790925
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
坂田 宗之 Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology, 東京都老人総合研究所, 研究員 (00403329)
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Keywords | 分子イメージング / PET / 部分容積効果 |
Research Abstract |
本研究は、PET分子イメージングの定量性の向上のために、部分容積効果および萎縮の影響を形態画像であるMRIの情報を用いて適切に補正し、最終的にPET画像の統計解析や関心領域の自動設定へと応用することを目的としている。今年度の研究では、まず、提案するMRIの自動セグメンテーションに関するアルゴリズムの最適化を行い、計算時間の短縮を行った。次に、PETとMRIの両画像間の位置合わせ、標準脳上に関心領域を設定したテンプレートであるAAL(Automated Anatomical Labeling)などを組み合わせ、部分容積効果を考慮した関心領域の自動設定への応用を検討した。[^<11>C]PiB(アルツハイマー病の原因物質とされるβアミロイドを描出するPET薬剤)、[^<11>C]CHIBA-1001(脳内のα7ニコチン受容体の計測を目的とした新規PET薬剤)の臨床PET画像、及び同一被験者のMRI画像を用いて、PETダイナミックデータから関心領域の時間放射能曲線を抽出し、医師が手動で設定した関心領域から得られた時間放射能曲線と比較したところ、波形などはおおまかには一致するものの、時間放射能曲線中の定量値には差があった。この検討で、関心領域の自動設定に応用する為には、形態画像上に設定する関心領域のテンプレートを汎用的なものではなく独自に作成すること、関心領域の設定された形態情報の整形、MRIとPET画像との位置合わせで行われる画像のリスライスにおける工夫などの必要性が示唆された。
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