2010 Fiscal Year Annual Research Report
上皮成長因子(EGF)受容体阻害に基づく癌分子標的放射性診断薬の開発
Project/Area Number |
20790926
|
Research Institution | Research Institute, Shiga Medical Center |
Principal Investigator |
加川 信也 滋賀県立成人病センター(研究所), 画像研究部門, 主任研究員 (10393191)
|
Keywords | 上皮成長因子 / PET画像診断 / 癌 / 分子標的 |
Research Abstract |
細胞増殖やアポトーシス等と密接に関係する上皮成長因子(EGF)受容体のチロシンキナーゼ(TK)に着目した新規PET画像診断薬を開発する。癌分子標的薬剤であるEGFR-TK阻害剤の治療効果予測や治療効果判定等を定量評価する分子イメージング法を開発し、その阻害剤適応癌患者の層別化を目指す。放射性診断薬I-mIPQAを新規合成し、EGF受容体分布やEGFR-TK活性を定量化する画像診断法を確立する。平成22年度の研究成果は以下の通りである。 1/ I-mIPQA担癌動物を用いたI-IPQAの肺癌集積検討 EGF受容体の発現程度の異なる肺癌細胞を両肩に移植した胆癌マウスのI-mIPQA PET撮影検討を行った。その結果、EGF受容体発現の高いH441GL及びH3255GLの描出が可能であった。しかし一方では、放射性薬剤の肝臓集積が非常に強く、薬剤の胆汁排泄による腹部集積亢進が認められ、I-mIPQAの脂溶性がPET画像化の妨げになることが予想された。 2/この結果をふまえ、I-mIPQAの薬剤設計を見直し、MDアンダーソン癌センターの研究グループと共同でI-PEG6-IPQAを新規合成した。基礎検討の結果I-PEG6-IPQAはI-mIPQAに比しEGF受容体発現癌細胞の特異的集積性はさらに上昇することが明らかになった。I-PEG6-IPQA PET画像検討では、I-mIPQAに比し水溶性が向上した分、肝臓集積は減少し、より臨床応用性に期待が高まった。 I-mIPQAならびにその誘導体を用いたEGFR-TK発現腫瘍のイメージングへの期待が確認された。またEGFR-TK阻害剤の治療効果予測や治療効果判定応用への可能性が示唆された。
|
Research Products
(9 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Compared with gene expression levels of amino acid transporter and accumulation of [^<14>C]MeAIB and [^3H]MET in human carcinomas2010
Author(s)
Shinya Kagawa, Ryuichi Nishii, Tatsuya Higashi, Fumiya Takahashi, Kazuyo Ohe, Hiroyuki Okudaira, Masato Kobayashi, TomoyaUehara, Yasushi Arano, Keiichi Kawai
Organizer
World Molecular Imaging Congress (WMIC)
Place of Presentation
Kyoto International Conference Center (Kyoto, Japan)
Year and Date
2010-09-10
-