2009 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄由来血管内皮前駆細胞より分泌される血管平滑筋細胞の増殖・遊走性促進因子の解析
Project/Area Number |
20790927
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
早川 朋子 The University of Tokyo, 医学部附属病院, 特任助教 (30420821)
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Keywords | 血管外科 / 骨髄由来血管内皮前駆細胞 |
Research Abstract |
EPCsにより分泌されるSMCsの増殖・遊走性促進因子の決定を行った。比較はラット大動脈由来血管内皮細胞の培養上清(aorta endothelial cell-conditioned medium ; AoEC-CM)とする。平成20年度にはHPLCを使用したクロマトグラフィーによって蛋白を精製し、マススペクトル解析により蛋白を同定する事を予定していた。まず最初に、目的蛋白の精製のため、EPCを2X10(7)cellsを培養し、その培養上清を回収し、HPLCにより分離を行った。しかし、この培養上清は予想に反して非常に粘性が高く、HPLCのカラムに引っかかってしまい、分離が非常に困難であった。粘度を下げるために、培養上清の希釈を検討したが、うまくはいっていない。現在、HPLCによる分離の検討と、粘度を低下させるためのEPC培養条件の検討を行っている。 組換え蛋白をSMCs培地に添加し、細胞増殖・遊走性促進を確認する。購入した組換え蛋白で活性を確認出来なかった場合、蛋白の同定が間違っていたと考え、クロマトグラフィーからやり直した。ただし、自分で合成したHis-tag融合組換え蛋白の場合は、蛋白の活性が消失している可能性が考えられる事から、大腸菌ではなく哺乳類細胞で発現させて作製する。His-tagを付加していないcDNAをEPCsで発現させ、その培養上清の効果を調べる。中和抗体とEPCs-CMの混合液をSMCs培地に添加し、細胞増殖・遊走性促進が抑制されるかを確認した。抑制効果が観察されなかった場合は、抗体とEPCs-CMを3時間ほどゆっくり攪伴して目的タンパクを抗体に結合させた後、protein Gと結合させて抗体を除去し、SMCs培地に添加して抑制効果が見られるか確認した。
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