2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20790936
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
上野 昌樹 Wakayama Medical University, 医学部, 助教 (90405465)
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Keywords | 肝硬変 / 肝再生 / 遺伝子治療 / 細胞治療 / hepatocyte growth factor |
Research Abstract |
四塩化炭素(10mg/g)の腹腔内反復投与による肝硬変マウスを作成し、投与終了後の肝組織像より肝硬変状態になっていることを確認した。その後, 骨髄移植用のドナーマウスより骨髄細胞を採取し, 14日間の培養により接着細胞(骨髄間質細胞)を得ることが出来た. 更に, LacZ発現アデノイルスベクター接種による入実験にて, この接着細胞にアデノイルスベクターが導入できることを確認し, アデノウイルスベクターの適投与量を同定した. これにより, アデノウイルベクター系における各種遺伝子導入の可能性が展開できるようになった.更に, 肝細胞増殖因子(hepatocyte growth factor ; HGF)発現アデノウイルスベクターを作成して, 同様の実験を施行. 培養液よりのHGFのELISA測定を行い, 十分量のHGFタンパク発現があることを確認し, HGFを長期的に発現できる骨髄間質細胞を確立した. 次いで, 四塩化炭素障害肝マウスに対し, lacZが導入された骨髄間質細胞の投与実験を行い, レシピエントマウスの摘出肝組織のlacZ染色にて, lacZ陽性細胞の散在を確認することが出来た. ただし, 移植細胞はコロニーを形成するには至っていない. 組織像としては, 肝硬変の状態を維持しており, 各種血液データ所見も肝硬変を支持するものであった. 現在HGF発現アデノウイルスベクターにて同様の実験系を行い, LacZアデノウイルスベクター群との比較にて, 治療実験を行っている.
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