2008 Fiscal Year Annual Research Report
リンパ内皮細胞の増殖・生存シグナルの解析とリンパ管腫に対する臨床治療への応用
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20790942
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
藤野 明浩 National Research Institute for Child Health and Development, 生殖・細胞医療研究部, 共同研究員 (50306726)
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Keywords | リンパ管腫 / 試験管内スクリーニング |
Research Abstract |
ヒトリンパ管腫切除標本における細胞内活性化シグナル伝達の検討 リンパ管腫の嚢胞内皮細胞においては増殖因子受容体としてVEGFR-2及び-3の発現の上昇が報告されており、下流にあたるMAPK、PI3K/AKT経路の活性化が予想される。これらの活性化の度合いを正常組織のリンパ管内皮における発現を免疫染色にて比較検討した。そのうちPI3K/AKT系に関しては10例にて既に検討が済み、9例で明らかな活性化が確認された。その他の生存シグナルマーカーも引き続き検討した。当検討には国立成育医療センターに保存中の外科的切除によるリンパ管腫の固定済み標本(N>10)及びリンパ管を含む正常部の組織標本を利用した。リンパ管内皮のマーカーとして、既に確立されているD2-40、Podoplanin、Prox1抗体を用いた。 既存リンパ管細胞株及びリンパ管腫由来細胞株における阻害剤の検討 リンパ管腫内皮由来細胞株、市販されているリンパ管内皮細胞を含むHUDMEC等を用いて、in vivoでリンパ管内皮細胞のシグナル伝達阻害剤に対する反応をTubular formationアッセイ等の形態変化、増殖・アポトーシスアッセイ、及びgene chipを用いた遺伝子発現検討等を行った。またその他のリンパ管内皮細胞に対する増殖因子の効果を検討した。 新鮮切除組織の組織培養における阻害剤の効果の検討 リンパ管腫の新鮮手術摘出組織を4mm大に刻み、ECGM-MV2培養液(投稿中、リンパ管内皮細胞培養用)を用いて37℃、5%CO_2条件下で器官培養を行う(Donahoe et al. 1977)。各種阻害剤の有無、また投与条件により組織中のリンパ管内皮細胞及び周囲細胞の変化を検討した。
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Research Products
(1 results)