2009 Fiscal Year Annual Research Report
肝再生制御因子としてのソニックヘッジホッグ発現機序の解明に関する研究
Project/Area Number |
20790958
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
森根 裕二 The University of Tokushima, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (60398021)
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Keywords | 肝再生 / ソニックヘッジホッジ / アクチビン / フォリスタチン / 大量肝切除 |
Research Abstract |
[背景・目的] ソニック・ヘッジホッグ(SHH)は、多くの器官系のデザインの形成に必須で、特に膵細胞の発生に抑制的に働くことや、TGF-β supergene familyに属し、肝細胞増殖を抑制し肝類洞内皮細胞の増殖を促進するactivin β投与により過剰発現する。本研究では肝再生における新たな調節因子をなりうるSHHの作用気助について解明する。 [方法・結果] Wistar Rat 7週齢を用いて、肝左葉・中葉切除(70%肝切除)、肝左葉・中葉・右葉切除(90%肝切除)を施行し術後経時的(0、24、48、72時問)に検討した。 肝再生率は90%肝切除モデルにおいては術後全経過において有意に高値で、肝実質・非実質細胞ともにPCNA L.I.も実質細胞では術後24時間で最も高値であり、非実質細胞では術後経時的に上昇した。Shhに関しては90%、70%モデル間の発現には差はないものの、肝細胞では術後24時間で最も高値であった。Gli-1はshh発現とほぼ同様の発現パターンを呈した。またshh・Gliともに非実質細胞では術後72時間が最も発現していた。Ptch-1も発現を認めるが、sham、90%、70%、各時間で同様に染色され、差は見られなかった。Rea1-Time PCRに関しては70%・90%肝切除モデル両群においてShh、Ptch、Gliに有意差を認めず、また肝再生において一定の経時的は変化も示さなかった。 [まとめ] 本研究は肝切除術後の肝再生調節機構にShhが重要な関与をしていることを示唆する所見を認め、今後の研究の展開に寄与するものであった。
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Research Products
(6 results)