2009 Fiscal Year Annual Research Report
不全心機能改善を目的としたAAV9-D1NLS/CDK4による心筋細胞増殖誘導
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20790981
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
宮城 直人 Tokyo Medical and Dental University, 医学部附属病院, 助教 (40463913)
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Keywords | 遺伝子治療 / AAV9 / 心筋増殖誘導 / 拡張型心筋症 / 心筋梗塞 |
Research Abstract |
本研究はD1NLS/CDK4遺伝子を、AAV9をベクターとして正常ラット・ハムスター及びラット心筋梗塞モデル、拡張型心筋症ハムスター心筋へ導入、心筋細胞増殖を行うモデルであったが、D1NLS/CDK4遺伝子をAAV9のplasmidへ導入する段階で、D1NLS/CDK4遺伝子を組み込んだ後AAV9 plasmidにおいて、D1NLS/CDK4の発現が確認できなかった。遺伝子サイズの問題が大きいと思われるが、その他の理由としては今回選択したpromoterが心筋での発現には適していなかったことも可能性として考えられる。組み込んだ後のin vitroでの発現実験において確認が取れなかったため、このままの状態でAAV9への組み込むことは困難と判断した。 そのためD1NLS/CDK4遺伝子を含んだplasmidを直接正常ラットの尾静脈より注入(n=5)、ラット心筋でのD1NLS/CDK4遺伝子の発現を調べたが、発現は認められなかった。 現在、promoterを変えた(CMV promoter)D1NLS/CDK4 plasmidを作成中であり、発現が確認できた時点でAAV9の増幅をおこなう予定である。他のpromoter(CMV等)および遺伝子(lacZ等)では、AAV9ベクターでin vitro、in vivoでも問題なく発現していることは確認済みであるため、CMVとD1NLS/CDK4の相性の問題がクリアできれば、導入実験は可能であると考えている。
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