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2008 Fiscal Year Annual Research Report

悪性胸膜中皮腫の受容体型チロシンキナーゼ異常の解析と新規治療戦略の開発

Research Project

Project/Area Number 20791000
Research InstitutionAichi Cancer Center Research Institute

Principal Investigator

福井 高幸  Aichi Cancer Center Research Institute, 分子腫瘍学部, 研究員 (70463198)

Keywords中皮腫 / 分子標的治療 / チロシンキナーゼ / EGFR / MET
Research Abstract

悪性胸膜中皮腫の多くは治療抵抗性であり予後は極めて不良である。近年ペメトレキセドが使用されるようになったが、平均生存期間は約11〜12か月であり、新たな治療薬の開発が望まれている。肺がん、乳がんなどにおいて受容体型チロシンキナーゼ(RTK)の活性化変異、増幅による過剰発現が報告され、様々なRTK特異的な分子標的治療薬が開発されている。中皮腫においてはEGFRやPDGFRなどの発現の上昇と活性化が高頻度にみられるがEGFR,PDGFRを標的としたRTK inhibitorの臨床治験では有意な治療効果は得られていない。我々は中皮腫におけるRTKの一つであるMETの発現および機能解析を行った。中皮腫細胞株20細胞株を用いてMETのmRNAレベルでの発現について定量PCRを用いて調べたところ14の細胞株で正常中皮細胞株MeT-5Aと比較して2倍以上の発現の上昇がみられた。蛋白レベルでも発現の上昇が認められ、血清非存在下においてもMETの活性化(リン酸化)がみられた。臨床検体35症例を用いた免疫組織学検討検討においても約80%の症例においてMETの発現が認められた。レンチウイルスを用いたMETのノックダウンの系を用いて、METの発現の上昇のみられる3細胞株においてMETをノックダウンし、増殖能についてMTTアッセイを用いて検討した。2細胞株において20〜40%の増殖抑制がみられ、下流のシグナル経路であるAKTの活性化もコントロールと比較して65〜35%リン酸化の低下がみられた。1細胞株において増殖およびAKTの活性化の抑制は見られなかった。中皮腫において高頻度にMETの発現の上昇と活性化が検出され、中皮腫の発症に関与していると考えられたが、METのノックダウンでは増殖における効果が軽度もしくは認められない細胞株もあり、現在MET特異的阻害剤を用いた系での効果および他のRTKの活性化の関与についてさらに検討している。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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