2009 Fiscal Year Annual Research Report
MPTPサルにおける脳深部電気刺激の分子イメージング研究
Project/Area Number |
20791025
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
方 欣 Hamamatsu University School of Medicine, 分子イメージング先端研究センター, 特任助教 (00469917)
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Keywords | パーキソンソ氏病 / 脳深部電気刺激術 / 視床下核 / 脳血流 / ドパミン受容体 / 分子イメージング / PET計測 / Tracer |
Research Abstract |
今年度、去年の研究結果を踏まえて、以下の通りの研究業務を行った 1. 新しい2頭のパーキンソン氏病(PD)サルにおける、行動判定テストの訓練、施行の上、無麻酔下に、Food reaching testをしながら、H2150をtracerとして、脳深部電気刺激術(STN-DBS)の脳血流に対する影響をPETで計測した。 (1) 有効な電気刺激の下、サル刺激側の視床、補助運動野、上頭頂葉及び運動野の脳血流が増加することが分かった。この結果と去年の他のサルでの計測結果が一致した。(2) これらの結果によって、脳深部電気刺激術の機序として、STN-DBSはPD状態の過興奮の視床下核を抑制し、引き続いて視床を過抑制め状態から解放し、視床から投射している運動野、補助運動野、及び対側の小脳半球等運動相関部分を活化し、PD動物の連動能力を高めることが推測される。 2. PDの病態生理として、ドパミン神経の減少に伴い、pre-synaptic dopamine transporter (DAT)お上がD2受容体のdynamic変化は、DBSの効果を影響する可能性があり、線条体破壊モデルラットとMFB破壊モデルラットを用いて、DATとpost-synaptic D2 receptorを反映する放射性トレーサーを使用することにより、DAT及びD2受容体の変化パターンを明らかにした。結果として、ドパミンのreuptake inhibitorであるD-amphetamineによる回転運動とDATを反映する[11C]CFTの取り込みは線条体破壊でもMFB破壊でもほぼ同様の変化がみられ、いずれのモデルでも強度は違うがpre-synaptic機能は障害されているものと考えられた。一方、D2受容体のagonistであるbromocriptineによる回転連動とD2受容体トレーサーの取り込みは、線条体破壊とMFB破壊では正反対であり、post-synaptic D2受容体機能は線条体破壊ではdown-regulateされ、MFB破壊ではup-regulateされているものと考えられた。パーキンソン氏病においては、初期には黒質のドパミン神経の脱落に伴い、線条体におけるpost-synaptic機能はup-regulateされていると考えられており、MFB破壊モデルはこの状態に類似している。一方、線条体の虚血などによって引き記こされるパーキンソン症候群においては線条体のpre-およびpost-synaptic機能の両方が障害されており、線条体破壊モテルはこの状態に類似する。このような違いはパーキシソン氏病動物モデルを用いる研究において十分に考慮される必要がある。
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Research Products
(4 results)