2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨リモデリングと破骨細胞形成における骨形成因子の機能の解析
Project/Area Number |
20791033
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡本 美奈 Osaka University, 医学系研究科, 特任研究員 (50457008)
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Keywords | 骨形成因子(BMP) / コンディショナルノックアウトマウス / 破骨細胞 |
Research Abstract |
骨に成因子(BMPシグナル)の破骨細胞における機能の重要性と作用メカニズムを解析するため、破骨細胞特異的にBMPシグナルを抑制したマウスを作製した。IA型BMP受容体遺伝子のfloxedヘテロマウス(Bmprla flox/+)とカテプシンKローカスにCre遺伝子をノックインしたヘテロマウス(Ctsk Cre/+)を入手し、これらのマウスをクリーンナップして飼育した。まず、Bmprla flox/+とCtsk Cre/+を交配し、Ctsk Cre/+ ; Bmprla flox/+マウスを得た。次にCtsk Cre/+ ; Bmprla flox/+マウスとCtsk Cre/+を交配し、Ctsk Cre/Cre ; Bmprla flox/+マウスを得た。そしてCtsk Cre/Cre ; Bmprla flox/+マウスとBmprla flox/+を交配し、Ctsk Cre/+ ; Bmprla flox/floxコンディショナルノックアウトマウス(CKO)を得た。コントロールマウスとして、Ctsk Cre/+ ; Bmprla +/+マウスを用いた。CKOとコントロールマウスの骨組織を生後3, 8, 12週のレントゲン及びマイクロCTで解析したところ、8週で著名な骨量の増加を認めた。骨組織の組織切片においても、8週で骨マトリックスの増加を認めた。切片を破骨細胞のマーカーとなるTRAP(酒石酸抵抗性アシッドフォスファターゼ)染色を行った結果、破骨細胞数の減少が示唆された。さらに破骨細胞の形成能を調べるために、マウスの脾細胞を、M-CSFとRANKLの存在下で培養を行った。CKOとコントロールマウスともに、脾細胞から破骨細胞を誘導することができた。また、PCRにてCreによる組み換えを検討したところ、RANKL刺激により、CKO由来の脾細胞から誘導された成熟破骨細胞で完全に組み換えが起きていることを確認した。CKOで骨量が増加したことから、破骨細胞において、BMPシグナルは重要な役割を担っていると考えた。
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Research Products
(2 results)