2009 Fiscal Year Annual Research Report
BMP応答性骨格形成細胞前駆細胞の可視化とその応用
Project/Area Number |
20791050
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
福田 亨 Saitama Medical University, 医学部, 助教 (20301492)
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Keywords | BMP / 骨形成 / トランスジェニック |
Research Abstract |
Bone Morphogenetic Protein;(BMP)は強力な異所性骨誘導作用を持つ生理活性物質である。BMPは培養細胞を用いた実験系で様々な細胞に対し、骨芽細胞分化誘導能を有することが示されている。一方、in vivoの骨誘導に際して、BMPの標的となり、骨芽細胞や軟骨細胞へ分化する前駆細胞は未だ明らかにされていない。そこで本研究ではin vivoにおけるBMP応答性の骨格形成細胞前駆細胞を同定し、その性状を解明することを目的とする。 BMPは全身の筋組織内に異所性骨化を生じる進行性骨化性線維異形成症(Fibrodvsplasia Ossificans Progressiva;FOP)への関与が示唆され、これまでにBMPのI型受容体の一つであるALK2が原因として同定されている。骨格形成前駆細胞の同定に用いるため、筋組織での異所性骨化誘導を可能にするALK2(206H)を筋組織内で特異的に発現するトランスジェニックマウスの作製を行った。ALK2(206H)トランスジェニックマウスはCreリコンビナーゼの発現依存的にALK2(206H)発現するコンディショナルトランスジェニックマウスシステムを用い、作製を行った。肝臓特異的にCreを発現するAlbmin-Creとの交配により、導入遺伝子の発現の確認を行ったところ、3Lineで月刊蔵特異的ALK2(206H)の発現を確認することに成功した。また、筋組織内にCreを発現するアデノウイルスを投与することにより、導入遺伝子を発現させることに成功した。 本研究で作製に成功したトランスジェニックマウスはFOP治療法や治療薬の開発に用いることができるだけでなく、未だ解明されていない骨格形成細胞前駆細胞の同定に大きく関与できると思われる。
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