2008 Fiscal Year Annual Research Report
インターロイキン27受容体遺伝子欠損マウスにおける炎症性骨破壊モデルの解析
Project/Area Number |
20791055
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
古川 満 Keio University, 医学部, 研究員(非常勤) (70468502)
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Keywords | IL-27 / サイトカイン / 炎症性骨破壊 / WSX-1 / 骨免疫 / 破骨細胞 / ヒト / STAT1 |
Research Abstract |
目的 : われわれは炎症性骨破壊におけるIL-27の役割を明らかにする目的で、破骨細胞前駆細胞に対する直接作用、またその受容体であるWSX-1遺伝子欠損マウス(KO)を用いて単関節炎モデルを作製し、生体における機能を解析した。方法と結果 : 人工関節置換術で得られたヒト骨髄をGM-CSF・IL-3を含むメチルセルロース培地で培養単離したCFU-GHを用いてM-CSF+RANKL刺激により破骨細胞形成を誘導した。この培養系において、IL-27はSTAT1のリン酸化と発現、STAT3のリン酸化を誘導し、c-Fos蛋白とNFATclのmRNAA発現を抑制した。IL-27は濃度依存性に破骨細胞形成を強力に抑制し、なかでもM-CSF+RANKL刺激後1-2日の分化初期に作用していた。この分化抑制作用はSTAT1阻害剤であるFludarabineによってレスキューされた。また、CFU-CMをLPS刺激すると、IL-27を構成するヘテロダイマーであるEBI3とp28の産生が亢進し、LPS刺激による破骨細胞形成の抑制作用はWSX-1-Fcキメラの添加によって部分的に回復した。そこで、大腸菌細胞壁で感作したWSX-IKOまたは野生型(WT)にLPSを関節内注入し単関節炎を誘導すると、KOではWTに比して滑膜増殖やリンパ球の浸潤を伴う強い炎症性骨破壊が認められ、KO由来の樹状細胞ではLPS刺激に対する炎症性サイトカインの産生が過剰に亢進していた。考察と結論 : IL-27は、LPS刺激によってその産生が誘導され、抗原提示細胞の炎症性サイトカイン産生を抑制するだけでなく、破骨細胞形成に対する直接的な抑制作用を有することから、炎症性骨破壊を抑制するシグナルとして新規創薬のターゲットとなる可能性が示唆された。
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