2009 Fiscal Year Annual Research Report
インターロイキン27受容体遺伝子欠損マウスにおける炎症性骨破壊モデルの解析
Project/Area Number |
20791055
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
古川 満 Keio University, 医学部, 研究員(非常勤) (70468502)
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Keywords | シグナル伝達 / 免疫学 / 発生・分化 |
Research Abstract |
1998年にYasuda,PenningerのグループよりReceptor activator NFKb ligand(以降RANKL)が発見され、Takahashiらが培養ディッシュ上で安定して破骨細胞形成を行わせる系を確立したことからinvitroにおける破骨細胞研究は飛躍的に発展してきた。またTakahashiらはヒトの末梢血よりCD14陽性細胞を単離し、破骨細胞形成系も確立した。我々のグループはヒトの骨髄細胞を人工股関節置換術の際に患者さんより同意いただき採取している。またこの細胞をメチルセルロース上で培養することで破骨細胞前駆細胞を誘導することに成功していた。この細胞を用いてIL-27の破骨細胞形成抑制効果(The Journal of Immunology 2009 Furukawa)、VitD3の破骨細胞形成への効果(J Bone Miner Metab 2009 Sakai)を検討し報告した。IL-27は、リウマチ等の炎症性骨破壊時に誘導され、炎症を抑制するAnti-inflammatory cytokineであるが、我々はSTAT1を活性化し、c-Fos,NFATc1を抑制することで過剰な破骨細胞形成、及び破骨細胞の活性化を抑制することを見出した。IL-27は pro-inflammatory cytokineであるIL-17の産生を抑制することも知られており、これらの新知見はIL-27が炎症性骨破壊の新たなターゲットになりうる可能性を示唆している。
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