2009 Fiscal Year Annual Research Report
人工関節置換術術後の静脈血栓塞栓症発症関連遺伝子と抗凝固薬反応関連遺伝子の同定
Project/Area Number |
20791057
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
塚原 聡 Tokyo Women's Medical University, 医学部, 助教 (90433995)
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Keywords | 人工関節 / 静脈血栓 / ゲノム / 薬剤反応性 / 疾患感受性 |
Research Abstract |
術後VTE発症予測遺伝子およびフォンダパリヌクス反応性関連遺伝子の各候補遺伝子について遺伝子多型解析を行うため、手術患者ほぼ全例にDNA採取に対する協力を求め、同意を得られた患者からはインフォームドコンセントの下にDNA採取を行い、厳格な連結可能匿名化の上で手術データベースと連動させた。 アミノ酸非同義置換を起こすSNPは、タンパクの親和性を含めた性質変換の可能性がありGeneCards(http://www.genecards.org/index.shtml)、ExPasy(Expert Protein Analysis System)Proteomics Server(http://us.expasy.org/)データベースを利用して遺伝子のモチーフやトランスクリプトバリアント、タンパク配列と構造を検索し、目的遺伝子の機能解析を行った。エクソン領域のアミノ酸非同義置換を起こすSNPは免疫共沈降法(IP;Immunopr ecipitation assay)により標的分子の親和性を検討した。イントロン領域およびプロモーター領域、5'あるいは3'UTRに存在するSNPは、TESS(Transcription Element Search System)データベースにより転写因子の結合を確認し、TaqMan法を利用したReal-time quantitative PCRによる発現解析、目的のSNPを含有したルシフェラーゼアッセイによるプロモーター活性解析、SNPを含むゲノムDNAとタンパクとの結合を確認するElectrophoretic Mobility Shift Assay(EMSA)の実験を行った。同時に第Xa凝固因子活性の検討のために、標的分子およびATIII、フォンダパリヌクス、Xa、発色基質を同時にインキュベートし、吸光度測定して基質分解を定量化した。また転写活性に関連する領域以外のSNPの場合には遺伝子多型に依存する当施設で採取しているB cell lineのmRNA変異の解析を行った。
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