2008 Fiscal Year Annual Research Report
認知症による全身麻酔薬の修飾作用の解明および安全な麻酔法の確立
Project/Area Number |
20791067
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
佐々木 利佳 University of Toyama, 医学薬学研究部(医学), 助教 (10345572)
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Keywords | 認知症 / 海馬 / 全身麻酔薬 / シナプス伝達 |
Research Abstract |
【目的】近年安全な麻酔薬の開発により, 高齢者が全身麻酔使用下に手術を受けることが可能となったが, 高齢者の増加に伴い増加している, 認知機能障害やアルツハイマー病のような神経変性疾患における麻酔薬作用の変化については, 未だ明らかでない. 我々は,認知機能障害, アルツハイマーモデル動物として, 老化促進モデルマウス(SAM)を使用し, 認知機能障害に及ぼす全身麻酔薬作用の影響について検討した. 【対象】対象SAM R1 ; control(30-40g,16-20w,n=6)とSAM P8(30-40g,16-20w,n=7)で比較した. 【方法】ウィスター系雄性ラットを麻酔後断頭し, 海馬スライス標本(400μm)を作成した. 2本の刺激電極をシャーファー側枝(Sch)と海馬白板(Alv)に, 細胞外記録電極をCA1錐体細胞体領域に置き, 集合電位(PS)を記録した. Pre-pulseとしてAlvに刺激を与えた反回性抑制あり(PrepuIse+)と反回性抑制なし(Prepulse-)の2つの神経回路を同時記録した. 【結果】2%セボフルランによるPS ampIitudeの変化は, PrepuIse(-) : R1=78±15%, P8=42±23%とP8では有意(P<0.05)にセボフルランによる抑制が促進された.一方Prepulse(+) : R1=55±14%,P8=24±23%この結果は反回性抑制の有無によらない. 【結論】認知症モデルマウスでは,セボフルランによる麻酔作用が増強される可能性が示唆された.
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Research Products
(12 results)